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野生の少年

Posted by 世羽 on 04.2013 道草   0 comments   0 trackback
(つぶやき)昨今の世界は進歩しながらも、退行している部分が多々ある・・・のかも。

砂漠の情景のimage


今ではあまり見なくなりましたが
「動物に育てられた人間」の話が、けっこう残されていたりします。


かつてサハラの地で、「カモシカに育てられていた少年」が発見された・・・という話しを想い出しました。

この逸話は日本の新聞にも掲載されたはず・・・と
調べてみたら、読売新聞などに掲載されていたようです。

どういう経緯で少年が「カモシカ」と暮らすようになったかはわかりませんが・・・。

その少年は、
フランスの人類学者・地質学者・詩人という複数の肩書きをもつ
ジャン•クロード•アルメンに発見されたという記録が残っています。


(世羽注:少年は北アフリカからアラビアに分布するマウテン・ガゼルの近種ドルカスガゼルに育てられた・・・とも言われています。
種類も多く、亜種も生まれているガゼル
少年を育てた種については、不明瞭な点があるようなので、以下の記述では
「カモシカ」の古来からの呼び名「レイヨウ」を用いて記しますが、ご了承ください)


ドルカスガゼル(シナイ)のimage


この「野生の少年」についての概要はこんなものです。


発見当時、少年は十代前半に見え、その年にもかかわらず
レイヨウの群れとともに走り抜くことができる「驚異的な体力」を有していました。

黒い髪が両肩まで伸び、赤黒い肌、黒い瞳で、
人なつっこい感じのする子供だったようです。

ガゼルボーイのimage

サハラ周辺を移動しながら生活をおくるネムダイ族の子供ではないか・・・
との推測もされていますが、はっきりしたことは不明です。

発見者となったジャンは、この少年に近づくために
何日もかけて、ねばり強く、少年の属するレイヨウの群れに近づく努力を重ねます。

ガゼルのimage
(画像はイメージで・・・実際のガゼル、またガゼルの種類ではありません。あしからず)

そしてついには、レイヨウたちが、
ジャンの匂いをかいだり、舐めたりするまでに・・・。

それからさらに日を重ねたある日、
「群れのリーダー」と思しき雄がジャンに近づき、
匂いをかいで、舐めるという出来事が起きました。

すると、それが「GOサイン」だったかのように
少年がジャンに近づき、リーダーと同様の行動をしたのです。
それほど、少年には用心深さがありました。

以後、ジャンは群れに溶け込むようにして
少年の観察に没頭していきます。

その観察では、生物学的ないくつかのこともわかり・・・
つぎのようなことが伝えられています。

少年の筋肉は並はずれて強靭で、
 踵(かかと)は通常の人間とは異なる発達を見せており
 手は、火のついた枝を掴んでも屁とも感じないほど厚く、丈夫な皮膚になっていた。

群れが食するのと同じ草木や実、球根などを口にしていたせいか、
 歯の構造が草食動物のものに似た様子へと変化をしていたものの
 ときおり、(人間の)彼にしか手にできない崖の上の実や、
 ナツメヤシなどを特別に食べ
 身体に必要なものを本能的に食していた。

怪我をすると、動物ならたいていするように、傷を舐め、
 ときには粘土、もしくはアカシアの樹液で傷を治療する業を身につけていた。

群れ仲間に髪を引っ張られて遊ぶなど、微笑ましい場面もたびたび目撃され、
 親密なコミュニケーションが見られたが
 とりわけ、一頭の雌レイヨウとは特に親しげで、
 おそらくこの雌が「育ての親」であろう・・・と推測できた。


などです。

ガゼルなimage
(画像はイメージです)

そして・・・ある日のこと。

少年は水場で、水面に映った自分の顔を、
「これは何?」・・・というように、手ですくう仕草を見せました。

これを見たジャンは、こうつぶやきます。
「自己の存在をも知らずにいられる幸せ者よ!」

確かに・・・。そうかもしれません。

ナルキッソスのimage


そんな少年の描く、美しい情景は他にもあります。

彼は

南風が吹いたりしたとき、
また満月の夜に、
何かを感じているかのように、ひとりで不可思議なダンスを踊り
レイヨウを伴って、サハラの大地へと走り出すことがありました。

笑顔を見せることのない少年でしたが

朝陽の到来を喜び、
それを表現するかのように、跳ねたり、踊ったり・・・するとき
彼の顔には、いい知れない「微笑み」が溢れていたそうです。

サハラの太陽のimage


ジャンはこの少年の発見について世間に公表しましたが
居場所はけっして明らかにしませんでした。

少年が「研究対象」「見せ物」になることを望まなかったからです。

そして・・・
少年は、その後もサハラの地で
レイヨウたちと変わらぬ生活を送った・・・

そう報告されています。

このように
野生の動物がまったく種の異なる「人間の子供」を育てる話しは昔からあり
人に発見されたときには、たいていは粗暴になっていて、
人の手で育てられるようになっても適応できず、
早くに死んでしまうのが常でした。

けれども、この少年については、そうした粗暴性を感じない
一種独特な、不思議な感じのする「野生の少年」だったようです。


サハラのキャラバンimage


我が子が五月蝿いから、邪魔だからといって
いたいけな子供に手をあげて痛めつけ、
挙げ句の果てに命を奪う親は、今もあとを断ちません。

そこには、ケースごとに異なる要因もあったりするのでしょうが・・・

自然と分断され
機械文明の「利便性」にあまりに侵され「すぎる」と
本来持っていた母性も父性も、
いえ、人性そのものが傷つき、破壊され
狂いを生じることが多々あります。

人が人として生き、「悩みをもたず幸せに生きる」というのは
命の長短
文明の豊かさ
何を学んだかの知識
手にする金銭の多寡・・・・などに基づくものではなく

ほんとうなら・・・

もともとの人間は

「どうしたら幸せになれるか」すら
わざわざ考えなくても良かった存在のはずで・・・。


こうしてみると

多少、過酷な自然の洗礼を浴びたとしても

サハラの情景image

自然の「生命」の尊さを心で感じられる環境で

太陽や月、星の声
大地の歌
風のささやき
季節の訪れる足音・・・

そんなものをネイティブな感性で捉え、
生まれた星の鼓動に、自らの鼓動を合わせていく・・・

番外の砂漠きつねさんのimage


こうした単純な行為から生まれる喜びこそが

ほんとうは
本来の「幸せ」に、近かったりするのかもしれません。




流れ星と月と水辺のimage




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Author:世羽
心のなかに響く声なき「声」を、ひっそりと語ろう・・
ふと、そう思いたった無名の求道者(?)・・です。
すべての人が幸せに
喜びに満ちて生きることができますように祈っています

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