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とても「古い犬種」のしている仕事・・・

Posted by 世羽 on 09.2015 道草   0 comments   0 trackback
(独り言)
今回の天皇・皇后両陛下の行幸啓・・・。

英霊の御霊の慰霊・鎮魂はもちろんありがたい。
だが、それに並んでパラオの人たちの歓迎ぶりに心が癒される。
やはり見ていて嬉しい。

パラオは日本と戦ったことがないからだ・・・と言う人たちもいる。
しかし、
過去に携わった他国に日本が“ほぼ同じ対応”をした
歴然たる事実もある。

国によって受け取りかたがこうまで異なった現実は、
それはそれで興味深いw。

と、中国さんの日本人救出・・・それには素直に感謝したい。
お互いの感謝が積もりに積もったら、誤解も解けるだろうか・・・。

           ***


古い犬種(ナミビアにて)image_convert_20150408221958




先日、某テレビ局でナミビアの夜空が映し出されていました。


ナミビアと言うと、超絶美の夜空もさることながら、
自分、とある犬の逸話が想い浮かびます。

そもそもの話は
ナミビアあたりに生息するチータから始まったりするわけで・・・。


それはチーターの保護から始まった


誰でも知っている野性のチーター(「斑点のあるもの」の意味をもつ)さん。

日本では優雅に狩りをしている姿が知られていますが・・・
彼らの生息地域は時を追うごとに非常に狭まっていて、
近年、家畜への襲撃も多々生じる状況に陥っています。

狭い環境に暮らす弊害として近親交配が進み、
いま生息しているチーターの遺伝子は
各個体において99%同一になるという結果が出ているようです。

このデータが示すのはすなわち・・・
もし、そのうちの一頭が伝染性の病気にかかれば
「あっ」という間に種全体に広がって、絶滅する危機がある・・・ということ。

国際自然保護連合はすでに、チーターを「絶滅危惧種」に指定しています。


古い犬種(チーター)image


一方、

(生息環境の変化から)チーターが現地の牧場を襲ったりするので、
人間が家畜を護るために“家畜の敵”としてチーターを殺すという
弊害も生じています。


こうした諸々の状況の深刻さをとらえたローリー・マーカーという女性がいて、
彼女はナミビアのオティワロンゴの広大な土地で「チーター保護基金」(CCF)の設立に助力しました。

そして設立されたCCFは、
現在いる“二千数百頭あまりのチーターの保護”を大きな目的としています。


古い犬種(ローリーマーカーとチータ)image


CCFはチーターの保護活動の一方で、
家畜を襲うチーターを“追い払い”うことはもちろん、
その他さまざまな野性の捕食動物から家畜を護衛する「護畜犬」の育成を手がけています。


       古い犬種(CCFで)image


    古い犬種(CCFで2)image


この、ナミビアで活躍することになった護畜犬・・・
それはアナトリアン・シェパードという犬種でした。



非常に古い「血統」に連なる犬

紀元前1800年以上もの昔から、
トルコの遊牧民が“野営時の家族と家畜を護る”ために大型犬を飼っていました。

この犬は、何か不審なものを見かけると、対象物を“追いかける”のではなく
護るべきものの傍らにとどまって、任を果たします。

何かを執拗に追撃する犬はあまり役に立たない・・・とされたことから、
必然的に、動物を“無駄に追いかけない”性質を強く持った犬が
残る形になったようです。

その犬種は中央アナトリアの地で長い時を経て、
「大型でありながら足の速い血統の犬種」として形づくられていきます。

そして最終的に
「アナトリアン・シェパード・ドッグ」という名で知られるようになりました。

   参考:アナトリアン・シェパード・ドッグ“祖先となった護畜犬”は、
   時を遡ること6000年ほど前に存在していたCoban Kopegiと呼ばれる「超古代犬種」
   とされている。

古い犬種(壁画)image_convert_20150408223309

   ここからいくつかの犬種が分化し、
   有名どころではトルコ中部のカンガール・ドッグなどがいる。
   これら分化した犬種がかれこれ2000年ほどの歴史のなか、
   幾多の犬種と自然交配した結果、
   1800年代あたりから1900年代に、いまの犬種として確立された。
   特徴としては、護畜が突出するが、トルコでは猟犬や軍用犬としても使われていた)




近代になってこの犬種がアメリカに輸出されると、
彼らは狼やクーガーから「家畜を護る犬」として重用されるようになります。
彼らは非常に勇敢だったのです。

前記したCCFの起ち上げの協力者となったローリー・マーカーは
このアナトリアン・シェパードの特徴や性質をよく知っていました。

しかも、
彼らの祖先が生きた中央アナトリア地方の
「非常に寒い冬」「乾燥を伴う暑い夏」の気候は
ナミビアによく似ていました。

なので、こうした気候に適応した彼らの短く粗い体毛は、
ナミビアにとっても、うってつけだったのです。


そんなこんなで、アフリカの大地での家畜の守護者として
アナトリアン・シェエパードを使うプロジェクトが始まりました。

「保護すること・・・これが彼らの遺伝子の本質にあります」

この本質が、マーカーの頼りにした最大の利点でした。
アナトリアン・シェパードは無駄に攻撃するのではなく、
“護るよう”に交配されてきたのです。

CCFのアナトリアン・シェパードは、
家畜の友達のように育てられていきます。


     古い犬種(子犬の頃の練習)image


古い犬種(ccfの子犬)image



成犬になると、単に家畜を護るだけでなく、
家畜に被害が出て地元の人がチーターを殺したくなる前に、
捕食動物に対して「接近と撤退」を賢くこなしつつ
チーターを追い払います。

結局、彼らの持つ特徴こそが、
チーターの保護につながることになったのです。

     古い犬種(とある研究者の話)image



フリンティス


M・ウェイズボードとK・カチャノフ両名の著書『DOGS with JOBS』のなかに、
このアナトリアン・シェパードの“フリンティス”という犬が登場します。


古い犬種(フリンティス近影)image_convert_20150408235940

  (フリンティス:現地の言葉で「ボロボロ布」の意味。
   ナミビアの気候は埃っぽい。
   その中で生活する時間が長くなると犬の毛はそんな風に見えてくる)


フリンティスは独自の訓練プログラムのもとに育ちました。
彼は生後6週間になったころ、
飼い主となる牧場主ヨハン・クッツェーのもとで家畜の群れと寝食を共にし始めます。


  (参考画像:この時、人の介入は必要最低限に抑えられる)
  古い犬種(CCFの子犬さん)image


しかし、フリンティスが生後9週目を迎えたころに問題が起きました。

ほかの家畜番が目撃したところによると、
フリンティスが子羊をむやみに追いかけ回している・・・というのです。

これは、未来の番犬としてはマズイ行動で、
牧場主のヨハンはフリンティスをCCFに戻すことを考え始めました。

けれども「せめてもう少しだけ様子を見てみよう」というヨハンの観察が功を奏します。

ある日、小羊たちとフリンティスが日陰で休んでいたとき、
群れのうちの何頭かがおもむろに立ち上がって日向に出ていこうとしました。
するとフリンティスが本能的に、彼らを日陰へと方向転換させたのです。

以来フリンティスは、
めでたくヨハンの牧場で護畜犬としての本来の性質を開花させることになりました。

かつてヨハンの牧場では、酷いときには一夜にして
42頭、29頭という多くの家畜が捕食動物に殺されることがあり、
ヨハンは家畜を護るためにチーターを何頭も殺したことがありました。

ですが、フリンティスの成長につれてチーターの害が減り、
やって来ても長く居座ることがなくなったのです。

フリンティスの護畜犬としての特質はマーカーの思惑通り、
家畜を護るだけでなく「チーターの保護」に役だつものになりました。

ただ、牧場にやってきて家畜を襲うのはチーターだけではありません。
ときにジャッカル、ときにヒヒの群れが襲ってきます。


古い犬種(ナミビアのヒヒ2)image_convert_20150408222452


ある日のこと。
フリンティスが侵入者に警告を発する声が聞こえてきました。

また、ヨハンを呼んでいると思しき吠え方もありました。

ヨハンと家畜番のひとりが、声のするほうへ駆け出します。

しばらく行くと、数十匹もあろうヒヒの一団が羊の群れに乱入しているのだとわかりました。

藪のなかからフリンティスの猛り狂ったような唸り声と
ヒヒの鳴き声が入り交じって聞こえてきます。

「何事か!」と思っていると・・・

その直後、一瞬の静寂が訪れました。

ヨハンと家畜番は必死に辺りを見回してフリンティスを探します。
けれども彼の姿はどこにもありません。

ふと見ると、
一頭のヒヒが大きな岩のそばで首を裂かれた状態で転がっているではありませんか。

しかも、そこからさらに向こうで、
フリンティスが別のヒヒに捕捉されて死闘を繰り広げている様子が見えました。

通常、CCFのプロジェクトで育った犬は、
捕捉動物を脅して追い払うか、
最悪の場合でも主人が来るまで噛み方を抑制し、
捕食動物を押さえつけておくよう訓練されます。

ですが、この時のフリンティスとヒヒとの闘いは
その訓練の域を超えるもの、まさに死闘となっていました。

ヒヒとフリンティスは組み合った形でもつれあい、
ヒヒがフリンティスを前足でぶちかましては噛みついています。

しかもこの時、フリンティスは大量に失血していたようで
フラフラの状態でした。

それでも、フリンティスは力を振り絞るような格好で頭をねじると、
ヒヒの喉元にかじりつきます。

両者の死闘現場にヨハンと家畜番が駆けつけたとき、
ヒヒとフリンティスのどちらもが、力尽き果て、地面に横たわった状態でした。
ヒヒの息はありません。

「フリンティスも・・・」と、駆けつけた2人は確信しました。

2人が見たフリンティスの身体は血まみれで、
背中はパックリと裂け、背骨が露出していたのですから・・・。

顔が歪むほどの悲しみにとらわれた2人は
思わず、フリンティスの傍らにがっくりと跪きました。


けれども・・・


フリンティスは生きていた・・・。


2人は、息も絶え絶えのフリンティスを家畜囲いの傍まで運び、
ヨハンはそれから毎日、ペニシリンの注射をフリンティスに打ちます。

5日のあいだ、フリンティスは水も食物も一切受け付けませんでした。
6日目、彼はようやく自分の水入れから水を飲み、ほんの少し食物を口にします。
そして8日目・・・フラフラと立ち上がったフリンティスは、
なんと、自分が護る羊の群れのところへ戻ろうとしたのです。

しかしながら、この時のフリンティスの体力では
どう考えても無謀なことだったので、
彼が無茶をしないようにとヨハンたちはフリンティスをロープで繋ぐしかありませんでした。

ところが・・・

フリンティスはそのロープさえ噛みちぎって、
「一刻も早く・・・」という感じでよろけながら羊のところへ戻ろうとし、
あげくは群れのなかで倒れ込みました。

倒れこそした・・・とは言え、もの凄い気力です。

「このままでは駄目だ・・・」
やむなくフリンティスは鎖で繋がれて傷を癒すことになりました。

ヒヒが悪いわけではありませんが、彼らも生きるために獰猛になります。
その獰猛さは、ときに都会人の想像以上のものです。

古い犬種(ナミビアのヒヒ)image


   (現地では、ペットの犬がヒヒに殺されるケースも頻発する)
   古い犬種(ナミビアでのヒヒの被害)image



実のところ、
それまですでに、CCFプロジェクトの犬数頭がヒヒに惨殺されていました。

ですから、フリンティスが少なくとも2頭のヒヒと渡り合ったことは
現地ですら信じがたい事件だったのです。

この出来事はナミビアでも広く報道され、
護畜犬のプロジェクトへの関心を高めるきっかけとなりました。

体力が回復すると、フリンティスはこれまでの仕事に復帰します。
そして、のちの日々のなかで雌のアナトリアン・シェパードのブーツと出逢い、
2頭のあいだにはめでたく13匹の子犬が産まれました。

「彼は働くことが好きなんだ」

これはフリンティスに向けたヨハンの言葉です。

フリンティスにかぎらず、
犬にはそれぞれの犬種に独特の性質や心根があって
可愛がると同時に、それをうまく引き出せたなら・・・
犬自身にも、また人のためにも幸せなことのように思えます。


古い犬種(青空と羊とわんこさん)image


そして著者らはこんな内容も書き記しています。


「自らが護ると決めた群れのためには命も賭ける・・・

フリンティスが見せた力強いこの本能は
現在もナミビア各地の大地のうえで、
恐れを知らない番犬たちに脈々と伝えられている・・・」





翻って・・・人間・・・
どんな感じで何を護るだろうか・・・などと。


古い犬種(ワンコさん近影)image_convert_20150409000223





文末のついでにナミビア辺りの夜空も・・・


     古い犬種(Namibiaの夜空)image



古い犬種(ナミビアの夜)image



(Naukluft国立公園の夜)

古い犬種(修飾画ナミビアのとある国立公園)image




その下で・・・今日もわんこさんが・・・


古い犬種(わんこさんとヒツジ)image


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Author:世羽
心のなかに響く声なき「声」を、ひっそりと語ろう・・
ふと、そう思いたった無名の求道者(?)・・です。
すべての人が幸せに
喜びに満ちて生きることができますように祈っています

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